昨日、株式会社三越伊勢丹ソレイユ様への会社見学に行ってきました。閑静な住宅地の中にあるその会社は、主に知的障がいの方を中心に64名の社員が在籍し、親会社(三越伊勢丹)の付帯業務(販売員が接客の合間に行う諸業務)を担当しています。伝票の仕分けやスタンプの押印、ギフト用のリボン作りなど、その作業はゆうに80種類を超えます。その成果物はすべて高いクオリティを持ち、また付帯業務を担当することによって販売員は接客に専念することができ、年間約5,000時間もの時間的利益やクレームの減少に貢献しています。
見学をしてみて強く感じるのは、「障がい者は決して弱者ではない」という姿勢です。社長の四王天(しおうでん)氏が、「彼ら(主に知的障がいの方)は社会から『弱者』『可哀想な人』などと見られているが、決してそんなことはない。ただ健常者とは異なる”特長”を持っていて、単にそれがなかなか認知されていないだけだ」とおっしゃっていたことが強く印象に残っています。確かに知的障がいの方はコミュニケーションが大変独特で、健常者に比べると大きなハードルとなっています。しかし彼らには、健常者には難しい長時間の反復作業を集中して行え、なおかつ一つひとつを完璧クラスのクオリティに仕上げられるという、とても大きな武器が備わっているのです。
障害者雇用法が制定され、先述の知的障害をはじめとした様々な障がい者が社会で活躍し始めている昨今、四王天氏のような姿勢は社会貢献を夢見る未就職の障がい者にとって、心強い考えではないかと感じました。
とある利用者H