環境なくして経済なし ~生物は共存し合う~

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日本経済新聞1月16日(土)夕刊 社会面
環境なくして経済なし ~生物は共存し合う~
1月8日から、東京、銀座にある「LUMIX GINZA TOKYO」で、海洋生物の写真展を開催している。タイトルは「Biodiversity」(バイオダイバーシティ)。英語で「生物多様性」を意味する。生態系、生態系群、または地球全体に多様な生物が存在し、お互いに共存し合って生きていることを示す言葉だ。
撮影のため長い時間海にいると様々な種類の生物に遭遇し、そして共存し合いながら生きていることを実感できる。経済の発展はこの生物多様性を崩す原因ともなっている。人間は便利さを追求して快適な暮らしを手に入れていくが、それは多くの他の生物たちには快適ではなくなる場合が多いと知っておかなければいけない。
例えば、廃棄漁網などに絡まって身動きが取れなくなった生物に少なからず遭遇する。そんな時、どうにかゴミを除去しようと試みるが、いつもうまくいくとは限らない。死んだクジラの胃の内容物から、大量のプラスチックバッグが出てきたというニュースも聞く。それだけ海に浮遊するゴミが大量ということを意味している。
日本は米国に次いで世界で2番目にプラスチック廃棄物を出す国というデータがある。その量は年間約1000万トン。1人平均で年間70キログラム以上になる。レジ袋は合計約450億枚、1人当たり1日1枚以上。ペットボトルは年間1人190本以上…。
地球上には現在、190万種もの動物が生息すると考えられる。人類の進化以前は年間100万種あたりで絶滅する種は1種以下だったとされる。しかし現在は100~1000種が失われているという。その主な原因は、人間が引き起こす生息環境の破壊や気候変動である。
経済の発展は一部の人間に、多くの富と恩恵をもたらすかもしれない。しかし、地球全体を考えた場合、それは富と恩恵と言えるだろうか? …中略…
写真展では作品のプリントを、木から作る紙ではなく、LIMEXと呼ばれる石炭岩から作られる紙の代替品を使って展示する。海に生きる様々な生物たちを見て、何かを感じてもらえれば幸いだ。(水中写真家 越智隆治)

〈感想〉
水中写真家の越智さんは、長時間海に潜ることで、様々な海洋生物たちが共存していることを見てきた。人間は便利で快適な生活を追求するあまり、海洋生物をはじめ自然界に多様な生物たちがいるのを忘れてしまった。その結果、彼らの命を圧迫し殺してしまった。海に多量のプラスチックゴミがあふれ死んだクジラの胃から大量のプラスチックバッグが出てきたというニュースはあまりにショックであった。日本でも奈良公園で死んだ鹿の胃からも大量のプラスチックバッグが出てきたというニュースを聞いた。オーストラリアでも森林火災により多くのコアラが死傷し犠牲となった。またカリフォルニアやアマゾンの森林で大規模火災が発生した。
使い捨て文化の中で消費経済を行っている私たち人間の責任はあまりにも大きいと思う。コロナによって大変な損害を受けている世界経済だが、そのつけがまわってきたのだろう。自然環境の保護なくしては我々人類の生存自体、危うい。
「環境なくして経済なし」現在、地球規模で自然環境を守るための、様々な取り組みがなされているが今後、環境保護の取り組みなくして企業の発展は成し得ないだろう。
我々人間は、他の生物や植物たちと共存して生きていることを再認識する必要がある。
ck.